ベトナム戦争と平和・歴史の旅


12月26日(5日目)
空路ハノイへ

 今日は6時起床。また、最上階のレストランでうまくもないバイキングを食べ、出発の準備をする。フエの空港フー・バイ・エアポートまでは20分ぐらいで、民家の脇の小道を抜け、空港到着。ダーナンの空港よりもまたひとまわり小さい。一応みやげ物を売る売店はあるが、なんとも殺風景な空港。日本の地方空港ならこれくらいのところはありそうだが、もらった搭乗券も手書きでシート番号が書いてあるだけ。しかも、タラップを登るところで手で半券をもぎ取られる。しばらくすると、ハノイから飛行機がやってきた(わざわざこの便のためにハノイから飛んでくるみたいだ)。8時25分発ハノイ行きベトナムj航空246便に搭乗する。機内で出された朝食の生バーガーもまずかった。しばらくすると5,6歳くらいの小さな男の子が機内で暴れまわる。男の乗務員に蹴りを入れるは、通路を転げまわるは、将来の楽しみな子だ。さらに驚いたのは、離陸から着陸までコックピットの扉が開いたままだった。これもベトナムならでわの光景か。日本では考えられないよな、ハイジャック対策はどうなっているんだろうか?。管制官との無線のやり取りも聞こえてくるし、機長の姿もちらちら見える。おまけに客室乗務員の女性はアオザイ姿で、サービス満点のベトナム航空。
 約1時間でハノイ、ノイ・バイ空港に到着。さすが首都だけあって空港も大きい。空港ターミナルのすぐ横ではさらに大きな空港ビルが建設中。しかし、お金がなく、3年間も工事が滞ったままになっていると、クンさんが嘆く。出迎えのバスに向かうが、またしても60人乗りの大型バス。ツアー一行総勢7人ハノイ市内へ向かった。



ホーおじさん、感激のご対面!

 街はホーチミン同様、ホンダ・自転車・車そして人でごったがえしている。バスはわざとかどうか知れないが、細い通りに入っていく。慣れているとはいえ、よく事故が起こらないものだ感心する。それより、たった10人程しか乗っていない大型バスで、現地の人にはすごい迷惑かけているみたいで、ちょっと恐縮。予定にはなかったのだが、今からだと、ホーチミン廊に間に合うということで、そちらに向かう。
 バスを降りる。天気は快晴で、寒さもフエほどではない。クンさんに入廊?の手続きをしてもらう。ある程度人数が集ったら入廊できるみたいで、しばらくまった。2列になって列を崩さずに進んでください、200〜300m行進して玄関前まで。大理石でできたホーチミン廊の内部へ。内部に入ると今度は一列になってまた行進。緊張感が漂う。四角い大理石の部屋の中にはガラスケースに入ったホーおじさんの遺体が安置されている。感激のご対面。まるで人形のように横たわっているホーおじさんの姿、ひょっとしたら作り物って疑ってみたくなっのは私だけだろうか。止まらずにゆっくり足を進める。ガラスケースの四隅には警備兵が微動だせず立っている。まるでロウ人形のように。そう言えば板門店の警備兵もこんなんだったな。すごい訓練を積んでるには違いない。廊の内部にいたのは1分ぐらいで、遺体の周りを一周して出口に。うん、これで思い残すことはない。
 このあと廊の後ろにあるホーおじさんの家を見学に行く。ホーチミン廊はすごい人だと聞いていたのにそれほではなかった。しかし、周辺の施設は日曜日ということもあってか、観光客でごった返していた。

ホーチミン廊・スケッチ
ハノイ市内
前、後ろ、横、斜め、どこからでもバイクと自転車は出てくる
ホーおじさんの書斎
今にもホーおじさんが現れそう
ホーチミン廊全景
ベトナム社会主義国万歳と書い
てある
ホーチミン廊正面玄関
左から2列で行進、中央の入り
口から1列で入場


ハノイ歴史博物館・ハノイ革命博物館

 近くのレストランで昼食をとる。ここでもベトナムの歌と民族楽器の演奏があった。「北国の春」・・・日本の歌も、やっぱり日本人観光客は多いのか?旅行中、5回ぐらい民族楽器の演奏は聞いた。そろそろ飽きてきた。午後は、ハノイ歴史博物館とハノイ革命博物館へ行く。1時までは昼休みで館内には入れない。10分ほど待つ。歴史博物館は先史時代から現代までの歴史をたどることができる。広い展示室の中には多くの出土品や陶磁器、装飾品、工芸品が並ぶ。外国人の観光客が多い。おみやげのノン・ラー(すげ笠)をかぶる白人女性の団体。すげ笠は小柄なベトナム人女性だから似合うんだよね。その次、革命博物館へ(私のガイドブックには載っていなかった)。中庭ではなにやらパーティの準備が進められている。博物館でパーティ?。結婚式の披露宴だった。博物館でパーティー、これもベトナム流かね。歴史博物館ほどの賑わいはない。ここでも博物館の女性職員に案内をしてもらった。2階建ての建物に、29の展示室が設けられており、ゆっくり見学をしたら2,3時間はかかりそうな雰囲気。余りに多くの展示物に意識がもうろうとしてきた。旅行の疲れもあってか足も棒のようになりながらも、最後まで見学。椅子を見つけると、すかさず座り込んでしまった。ギロチンの実物だけは印象に残った。

博物館・スケッチ

「北国の春」
日本の名曲を歌う、ベトナム旅回りの一座?
ハノイ革命博物館
ガイドの女性(赤いセーター)からみっちり説明をうける
ハノイ歴史博物館
門の外では、少年が絵
はがきを売っていた
ギロチン台
本物のだと言うことです

タン・ロン水上人形劇

 くたくたになりながらホテルに到着。ホテル・メリアハノイ。ガイドブックにも載ってないぐらい最近できた一流ホテル。名古屋駅のツインタワーズを思いおこさせるようなガラス張りでツインな建物?。まだまだ古い建物が立ち並ぶ市内の風景と比べると別世界と言った雰囲気。夕食まで時間があると言うので、みんなでちょっと散歩に出かけた。ホーチミンに比べ都会っぽく、最新の電化製品や宝石を売る店が建ち並ぶ。店のそばで「マネーチェンジ」と声を掛けられる。ヤミの両替だ。ベトナムでは主要な場所ではUS$が通用する。ホーチミンの本屋さんでカレンダー(9000ドン)を買ったときは通用しなかった。ホテルでフィルムを買ったときは、ドルで支払い、ドンでおつりをもらうっていう具合。100円が約10000ドンだから、ドンの札束を持つと、ちょっとリッチになった気分。このあと、小さな書店で数学の参考書を1ドルで買った。難しそう。あとでクンさんに聞いたら、大学院の受験用の参考書だった。
 夕食のあとベトナム最後の夜にふさわしく、伝統芸能のタン・ロン水上人形劇の鑑賞に。観光客で客席は満員。民族楽器の演奏に続いて、17の演目が約1時間にわたって繰り広げられた。王朝風のセットの中央に水が張られ、竜や魚の人形が乱舞する。セットの奥で、十数人の人が、下半身水につかりながら人形を巧みに操るのです。満足、満足!

人形劇・スケッチ
ホアン・キエム湖
街のど真ん中に湖。
タンロン水上人形劇
フラッシュがとどかず、すこし暗いですが
タンロン水上人形劇
舞台後ろで下半身水に浸かりながら人形を操っていました
湖畔の建物
漢字で書かれている。
ベトナムでは漢字が使わ
れていた時代も
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