The DPR Korea Travelogues

朝鮮民主主義人民共和国の旅

観光コースで行くアジア・北朝鮮編

2000年8月12日(土)2日目


黄金の扉を開けてはいるNEW

展覧館に向かう中学生たち

国際親善展覧館あるわあるわ宝の山
 ホテルで朝食をすませ。8時50分国際親善展覧館に向かう。ホテルのすぐ裏手に妙香山登山少年団野営所があり、妙香川沿いにホテルからさらに奥に入ったところに展覧館はあった。外国人の観光客だけでなく多くの人々が見学に訪れている。制服を着た中学生の団体も大人も整列をして入館を待っている。国際親善展覧館は1978年にオープンした朝鮮様式の建物で木材が一切使われておらず、窓も一つもない造りになっているそうです。本館と別館があり、本館には100質ほどの部屋があり、世界各国の首脳、政界、財界人から金日成主席に贈られたという贈り物が10万点以上も陳列されているそうです。1日1500人の訪問者があり、外国人は年間2万人。一番多いのは中国からの観光客でその次が日本からの友好訪問だそうです。残念ながら内部は撮影禁止。館内をチマチョゴリを着た女性が案内をしてくれました。
 内部に入ると受付で持ち物をすべて預け、靴の上から靴カバーのようなものを履くように言われました。そして、金日成主席の巨大な象のある部屋に入り、「一同礼」。それがすむとそこからは、あるわあるわ贈り物の山(ガラスケースに入り陳列してある)。日本人から贈られた多くの品物も展示されていました。政治家では金丸さん、元首相の海部さん、社会党関係の人の贈り物もたくさんありました。変わったところではアントニオ猪木が贈ったカメラ、1962年に力道山から贈られた車、1950年スターリンから贈られたガラスの厚さだけでも8cmはある高級車・・・・。100室全部見るだけでも1週間はかかるそうです。一つ一つの部屋にはセンサーがついており、人の出入りで自動的に室内の電灯がつくようになっていました。これも電力事情を考えてのことでしょうか。
 続いて、別館へ移動。ここには金正日総書記に贈られたという贈り物が4万5千点ほど展示されている。2000年6月14日の南北会談の時に贈られたという品物もすでに展示されていました。大型テレビ・ステレオ・車・CDプレーヤー・コンピューターなどが列んでいました。見学後、売店で休憩。缶ジュースでのどを潤す。1本30円から80円。日本円でOK。




普賢寺 NEW

大雄殿と8角13重の塔

普賢寺色彩も鮮やか
11時45分、少し休憩した後、近くにある普賢寺に移動。ここでもチマチョゴリの女性が案内をしてくれた。このお寺は1042年に建てられた朝鮮5大寺の1つ。建物自体は1400年から1700年代にかけて修復されたものだそうだが保存状態もよく色彩も鮮やかである。8角13重の塔、4角9重の塔、普賢寺碑などが残っている。
 12時20分香山ホテルに戻り昼食をとる。一休みした後、ホテルをチェックアウトし、28Km先にある鍾乳洞見学に向かった。1時間の道のりであり。高速道路は相変わらず前後には車は見えず、妙香川沿いに変わらぬ景色が続く。車中ガイドのリーさんと話がはずんだ。「日本のどこに住んでいるんだ」と聞いてきた。「松阪市だ」と答えると、すかさず「牛で有名です」と返ってきた。松坂牛は北朝鮮でも有名なのか?。さらに、「四日市がありますね。あそこには朝鮮学校があります。それから鈴鹿はサーキットがありますね。」やはり日本のことはかなり勉強しているようだ。
 30分ほど走ったところで、高速を降りクジャン市内を通り未舗装の山道に入った。「農家と人がたくさん乗ったトラックは写さないで下さい」と注意が入る。道路沿いでは昼休みをとる農作業の人々。川では子ども達が水浴びをしている。外国人と知ってかバスに向かって手を振る子ども達の笑顔は明るい。



鍾乳洞入り口

鍾乳洞・龍門大窟突然の大停電
 15時、鍾乳洞入り口に到着。ここでも外国人だけでなく国内からも多くの見学者がやって来ている。早速中へ入る。ここでも女性が案内をしてくれた。発見されているだけでも8Kmの長さがあり、その内の4Kmを1時間15分かけて歩いてまわった。かなりへとへとになった。内部はかなり広く寒いぐらいである。秋吉台ののような鍾乳洞とは違い、花が咲いたような鍾乳石。見応えはある。途中、金正日総書記が記念撮影をした場所で写真撮影。しばらく歩いたところで突然停電。ガイドの女性は慣れているらしくあわてる様子もない。「こんな時はみんなで歌でも歌いましょうか。」
ガイドの女性、タイさん添乗員の高さんたちが4曲ほど朝鮮民謡を歌ってくれた。10分ほどで明かりがついた。無事全員脱出する事ができた。やれやれ。


鍾乳洞内部(ガイド女性)NEW

記念碑の前で説明を受ける北の人の観光客NEW


平壌市内アパート群

平壌市内へ高層アパートと渋滞知らずの広い道路 
 鍾乳洞見学をした後は高速道路を南下、昨日来た道を戻り平壌市内へと向かった。市内は予想していたよりも高層アパート、高層ビルが建ち並び道路も日本とは比べものにならないくらいの広さである。車も走っているが、通行量はこれも日本とは比べものにならないくらい少ない。市民の移動手段は、トローリーバス、路面電車、普通のバス、地下鉄それと徒歩。自転車やバイクに乗る人も少ない。よく整備されておりゴミもほとんど落ちていない。そういう状況もあってか、歩道を歩く人の姿が目立つ。ほとんどの建物の1階が何かを売る店舗で2階からが住宅といった具合で、街にはネオンサインもなく大都市の割にとても落ち着いた感じがする。真夏とあって、通りにはアイスクリームの露店が目に付いた。



清流館での夕食

清流館朝鮮風すき焼き
 18時20分夕食場所の清流館に着いた。看板もネオンサインもないので外から見ると、レストランかどうかはわからない。ちょっと怪しげな廊下を通り個室に入る。中国人の大きな団体があると言うことで、半々に部屋が分かれてしまった。今日の夕食は朝鮮風すき焼きだった。つくねに野菜,糸こんにゃくを鍋で煮て最後に卵でとじて、さあ召し上がれ。ここでもチマチョゴリ来た女性が対応をしてくれた。観光地、レストランほとんどのところでチマチョゴリを来た女性が私たちを出迎えてくれた。


羊角島ホテル48階

羊角島ホテルへ48階見晴らし抜群
 夕食後、夜の平壌市内のドライブへ。ライトアップされた凱旋門などを見て回った。21時にホテル到着。羊角島ホテル。48階建て1000室で、外観は香山ホテルと同じくらい立派。市内を流れる大同江の大きな中州にあるホテル。部屋は38階。エレベーターで上り下りするだけでも大変だ。中国人の観光客が多く、あちらこちらから中国語が聞こえてくる。38階まで上がる。眺めは最高。眼下に大同江、歩く人の姿がアリさんのように見える。夜は夜景が綺麗だ。ライトアップされたチュチェ思想塔。ネオンサインが全くないため香港のようなきらびやかさには欠けるが、高層アパートの家々の小さな電灯がいくつも重なり、星くずちりばめたような夜景である。夜景撮影を試みましたが手ぶれを起こしてしまい失敗。

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