シルクロード・ウズベキスタン
「青の都」サマルカンド

2002年8月5日

グリ・アミール廊
 朝7時半ホテルで朝食を取る。宿泊者は昨日と変わりないようだ。今日は午後にはタシケントへ戻る。半日だけ観光だ。もう1日あればシャフリザーブスに行きたかったが残念。シャフリザーブスまでは車で1時間半から2時間。2000m級の山々を超えていくため絶景だそうだ。次回訪問まで取っておこう。
 昨日ほとんどの観光地は回ってしまったので近くでぶらぶらすることに。新市街は遺跡もなく何も見るところはないそうだ。ホテルそばのグリ・アミール廊をのぞいてから旧市街地を回ることにした。
 まだ9時前。朝の遅いウズベクの人たちだが、観光客はすでに訪れている。「支配者の墓」という意味があり、ティムールをはじめ、彼の息子たちが眠っている霊廊である。本当は入場料がいるはずなのだが、係りの人がまだ来ていないらしく出入り自由だった。ミナレットに1000スムで登らせてもらう。らせん階段になっていて、人ひとりがやっと登れる程度。しかも、真っ暗。途中、採光のための小さな窓が開いている。

グリ・アミール廊
朝日に包まれる廊。
両側の煙突みたいなところへ登ることができます
ミナレットから中庭を見下ろす


旧市街
 グリ・アミール廊を跡にして、旧市街ペンジケント通りに向かって歩く。バスの発着所にもなっているらしくとてもよく賑わっている。歩道にはスイカが山積み状態。路上では焼きたてのナンを売る人たちで何回も声をかけてくる。路地に入ってみた。1本路地を入るとそこは旧市街の住宅地。白い壁が並び、通りにナンやスイカを売りに行く人たちがひっきりなしに通る。
 小学生くらいの男の子が跡を付いてきた。写真でも撮って欲しいのだろうか。言葉が通じないので、手振りで言葉を表現。「「暑くて大変だ」というのがわかったらしく、近所の家の人と何か話しをはじめた。するとその家の人が中から水を持って出てきてくれた。お礼を言って、水をいただいた。
 時間もなくなってきたので11時過ぎホテルに戻ることにする。途中ルハバッド廊にある土産物屋に寄った。ここは昨日も行ったところだ。昨日、「帰りにもう一度寄るから」と言って、結局行けなかったので寄ってみた。若女性主人が祖父の作品を売っているそうだ。いろいろ説明をしてくれ、わざわざお茶まで沸かして出してくれた。人形の置物を2つ買って、店を出た。

ペンジケント通り
路上にスイカが山積み状態
ペンジケント通りその2
ナンと少年たち


サマルカンド空港へ/恐怖のフライト
 12時にホテルをチェックアウト。ホテルでタクシーを見つけてもらい空港へ向かう。一昨日、空港に着いたときは暗くてわからなかったが、新しくて結構立派なターミナルビル。中に入ると冷房がよく効き涼しい。日本人女性が1人待っていた。それ以外は、空港職員がいるだけ。おまけにロビーの片隅でのんびり昼食を取っている。どこが出発ロビーかもよくわからない。同じフロアーにいた郵便局の女性に聞いても英語が通じず、まあ「ここにいろ」と言うことだけはわかった。出発時間が迫ると数人乗客らしい人たちが入ってきた。今回は乗客2名と言うことはなさそうだ。しばらくすると左手の茶色の扉が開いた。空港職員も揃い、チェックインが始まった。まず、荷物検査。その後、小さなテーブルで搭乗手続き。チケットがもぎ取られるだけで搭乗券はもらえない。搭乗券もないフライトも始めて。荷物はと言うと、一応預かってくれる。ただし、空港職員が運んでくれるだけで、乗客も荷物も同じバスで移動。
 いやな予感がした。飛行機は50人ぐらいのプロペラ機。旧ソビエト製の今にも落っこちそうな機体。なりゆきでプロペラのすぐ横に座ってしまう。機内はエアコンも効かず暑い。出発時間になってもなかなか動かない。そのうちエンジンも止まる。またプロペラが回り出したかと思うと、プロペラにホースで水をかけだした。乗っているものとしては冷や汗ものだ。そのうち飛行機を乗り変われとでも言うんじゃないかと、更に冷や冷やに!それでも定刻より20分ぐらい遅れて何とか離陸した。乗っている方としては、いつプロペラが止まってしまわないか本当に冷や冷や。約40分恐怖のフライトでした。一応、ドリンクサービスはありました。

恐怖のフライト
手に汗握るフライトが体験できる
ちょっと余裕でシャッターをきる


再びタシケントへ
 定刻より少し遅れてタシケント空港に到着。飛行機からバスに乗り換えて到着ゲートに。ゲートと言っても空港の通用門みたいなところで降ろされる。降りるときに預けた荷物が渡され、到着では立派なターミナルビルに入ることはない。
 荷物をどうしようかと思いながら、とりあえず国際線ターミナルに向かって歩き出す。すると男性の方から「荷物を預かる」と声をかけてきた。国際線ターミナルビルの右手の方に荷物預かり所はある。1個につき2250スム。
 帰りの便まで4時間ほど。とりあえずタクシーで日本大使館に向かった。
 今日は営業?している。とりあえず守衛に言って中に入れてもらう。やっぱりできたてみたいで新しい。ロシアにある大使館ではプール付きの豪華さが話題になっていたが、ここはプールはなさそうだ(笑)。中ではビザ申請に来ているウズベクの人たちが何人書いた。大使館職員に聞くと、図書館は移転したとのことだ。ここまで来て、と思いながら。新しい場所はティムール通りにある国際センタービル6階のウズベクと日本の交流センター内にあるらしい。「電話番号教えましょうか」と言われたが、行く気もなくなったのでそそくさと退散。これから行かれる人気をつけてください。
 
 韓国食堂
大使館を出たところで途方に暮れる。しばらくして、まだ昼食を食べていなかったことに気づく。ここウズベクはロシア系ばかりでなく韓国系の人たちも多く住む場所。地下鉄で韓国食堂に向かった。地下鉄はもう乗り慣れたのも。”人種のるつぼ”と言われるウズベク。地下鉄ないでも相手は旅行者とは思わないのだろう、「今何時か」とか「この階段はどこに行ける」とか平気で旅行者の私に聞いてくる。ちょっと遠回りしながらも、トラムで訳のわからないところへ連れて行かれるよりはましだ。シャラフ・ラシドフ通りの南端に韓国食堂”韓国館”はあった。まだ、食事時ではないのでお客さんは誰もいない。店内はやはり韓国風。でも店員はみなロシア系。メニューには日本語も書いてあってよくわかる。あまり食欲もないのでビビンパプを頼む。スイカのデザート付で5600スム。石焼きでキムチ類は当然食べ放題です。
 支払いを済ませて外に出たところで韓国人男性に声をかけられる。おそらく韓国人だと思って話してきたのだろう。日本人だと言うことと、夜の便で日本に帰ることを伝えると、「出発までまだ時間があるからコーヒーでも飲みに行こう」と誘ってきた。その男性の車に乗り込み、近くの韓国系ファーストフード店に行く。ロッテリアでないかと思われるだろうが、ロッテベーカリーという店でした。いろいろ話を聞いたが、彼は韓国系企業の社長をしているそうだ。家は韓国ソウルにあるそだが仕事でずっとウズベクに滞在しているとのこと。海外旅行が好きで、ヨーロッパを中心に40カ国ほど訪れたことがあることなど話してくれた。30分ほど話をして、コーヒーをごちそうになった。帰り際、ここらかだと空港までタクシーで500スムだと教えてくれ、別れた。

韓国食堂”韓国館” 石焼きビビンパ


タシケント空港へ
 タクシーを拾い空港へ向かう。タクシーは地面を指させばすぐに止まってくれる。ホテルに止まっているタクシーより、流しのタクシーのほうがぼったくられる確率は低いのかもしれない。そうこうしているうちに5分程で空港に到着。まだ6時過ぎでチェックインの時間までには時間がある。「歩き方」に載っていたシャワールームを探すことにした。国内線ターミナルビルの右端にトイレのような入り口があり、そこがトイレとシャワールームになっている。受付の女性は英語はわからない。身振りで確認して300スムで入る。大きくはないがとてもきれいなシャワールームだ。しかもタオルと石けん付。深夜便で帰る旅行者にはありがたい施設。

タシケント空港
日本への便は21:40発
タシケント空港
国内線タームナルビル

右端にシャワールームがある。300スム。

手荷物預かりもある。1個2250スム。

タシケント空港離陸
 4日間のウズベク・ショートトリップは終了。夜9時40分飛行機は離陸した。通常だと8日間が普通の旅行パターン。4日ではあまりに短すぎる。ブハラやヒヴァにも行くことができなかったが、これは次回訪問に取っておこう。でも少しながらではあったが、ウズベクの人たちと交流ができ短期間ではあったが中身の濃い旅行ができたのではないかと思う。
 その後機内で体調を崩す。・・・・・・・・暑さ対策は万全に!
 お疲れさまでした。


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